menu

Blog

第26話 ビールの相棒。

2019/05/14

「初夏の風が清々しく、1年のうちで最も気持ちの良い季節。」
…と、5月生まれの夫は毎年この季節になると誇らしげに話す。

私にとっては…そう!ビールの美味しい季節がやってきた!
以前は一日の疲れを癒す、キレのあるのどごしを求めていたが、
最近は、ふくよかな香りと苦味が欲しい。
という訳で、ここのところはエールビールが冷蔵庫に並ぶ。
調べてみると、このビールはしっかりとした苦味と
グレープフルーツのような爽やかな香りが特徴とのこと。
その秘密は“ホップ”にあり、ビールのキャラクターを作る大事な役割があるようだ。
見た目にも存在感がある琥珀色と、真っ白い細かな泡。
二層のコントラストは、贅沢な気持ちにさせてくれる。

そして、今夜も自然ともれる“ぷはー”という至福の声。
フライパンで蒸し焼きにした枝豆に、塩・黒胡椒を加えたお通し。
レンコンを薄切りにしてささっと炒めて、甘辛醤油に赤唐辛子を効かせたきんぴら。
1日頑張ったご褒美に作るビールのおつまみは、いずれもスピード重視。
脳が“ぷはー”を急き立てるから。

あの時も、ビールとのペアリングを考えていた。
“暑い夏に食べたくなるあられ”という、商品開発のミッションだった。

料理本を見ながら、4つのメニューを考えた。
■イタリアン・チリ…2種のあられ(ピリ辛のチリソース、チェダーチーズ)+ドライチーズ
■カシュ・カリー…カレー味のあられ+カシュナッツ+レーズン
■ビーフ・ペッパー…ビーフ味のあられ+アーモンド+プレッツェル
■チョコ・バナナ…2種のあられ(バター風味、チョコレートコーティング)+ドライバナナ

初めて扱う、ドライチーズレーズンプレッツェルバナナは画期的でドキドキ。
容器は、当時レトルトカレーで流行っていたアルミ缶を使うことに。
デザインも売場で目に留まる鮮やかな色合いに。
かなり斬新な企画だった。
シーズニング(味つけの調味料)業者さん協力のもと、何ヶ月もかけて一緒に開発を進めていった。

“ビールの相棒になるおかき”だから「BEER相棒(ビア アイボー)」

しかし!その夏のチャレンジが実ることはなかった。
夏商戦が終わる頃、倉庫には大量の在庫の山が。完全な惨敗だった!
「BEER相棒」は、封印されることになった。

でも、失敗だけではない。
チャレンジの産物として“ミックスあられ”というロングセラー商品が誕生。
作ったのは、当時の会長だ。
「BEER相棒」で余っていたシーズニングを使って、いとも簡単に開発した商品だった。
悔しかったけれど、腑に落ちた。
「ああ…、ビールと一緒に食べたくなるのはこれだよな」って。

あの夏の苦い経験は、今でも私の原動力になっている。
失敗は成功の母であることを信じて、今夜もビールとのペアリングを考える。

「そろそろ、相棒のリベンジもありかな?」