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第12話 みどりのシーズン

2018/05/18

夏も近づく八十八夜…♪新茶の収穫シーズン到来。
街の店先には“抹茶”のスイーツやお菓子が賑やかに顔を見せている。
いちごスイーツと並ぶ人気で、ここ数年は海外へのお土産でも評判が高い。
アメリカでも、和製スーパーフード“Matcha”として人気が高まり、抹茶専門店やカフェがあるとか。
日本の文化が世界に広がっていくことは、なんとも嬉しく、そして誇らしい。

抹茶といえば京都の宇治が有名だが、愛知県の「西尾ブランド」をご存知?
毎年この季節は「西尾の抹茶」を使った “桐乃坂中央軒の抹茶おかき” を販売していた。
今年はブランドのリニューアルを控えているため、発売できないのがとても残念だ。

西尾の抹茶を使うようになったのは、西尾の抹茶製造元のある会社さんとの出会いがきっかけ。
西尾の抹茶の栽培法や製法を丁寧に教えていただいた。
抹茶の原材料である碾茶(てんちゃ)は、
新芽が出る20日程前から茶園に黒い覆いをかけて、日光を遮って育てる。

こうすることで新芽がやわらかく、ふくよかな香りになるらしい。
丁寧に摘みとった若葉をじっくり蒸して乾燥、
そして柔らかい葉肉だけを茶臼で細かく挽いて仕あげる。なんとも心を込めた抹茶づくりだ。
この茶臼に適した御影石の産地がお隣の岡崎にあったことも、西尾抹茶を支えた1つかもしれない。

ある時、濃い味と香りの “抹茶あられ” をつくりたいと担当の方に相談したことがあった。
早速、何種類もの抹茶をご提案いただき試したところ、
「種類によって、こんなにも味と香りに違いがあるものなのか!」と驚かされた。

さらに感心したのは、抹茶のことを知り尽くしているからこそのプロフェッショナルな提案。
比較的リーズナブルな抹茶と、高価な抹茶…「2種類をブレンドしてみてはどうか。」
強い“苦味”と、高い“香り”2種の抹茶を混合する事で、
その両方の持ち味を打ち消すことなく、むしろ特徴豊かにおかきで表現することができた。
中間の価格の抹茶1種では、この理想的な味わいはできなかっただろう。さすがだ!

こうしてできたのが、抹茶の香りと味を楽しむ抹茶あられだ。
さらに “もっと濃く…”を探求し続け、当社の開発&製造担当者は抹茶あられの進化に挑戦した。
抹茶の層が厚くなり、そして味も香りもぐっと濃厚に、これが抹茶あられの後継品“抹茶おかき”である。

もし、抹茶のおかきをまた世に出す機会があるならば、叶えたいことが2つある。
1つは、若葉のような鮮やかな色あい!
もう1つは、茶筅(ちゃせん)で点てたようなクリーミーな味わい!
これをおかきで再現するには、どちらもかなり難易度が高い。
しかし、実現に向けてあれこれ考えている時間は最高に楽しい!