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第8話 桜色の宝石、みつけた!

2018/04/09

かれこれ6年程前の深夜のこと、
私たちは静岡県の由比漁港に向かって車を走らせていた。目的は「桜えび」だ。

早朝5時半、由比港漁協に到着。まもなく朝の競りが始まる。
こんなに瑞々しく輝いている桜えびを見たのは、生まれて初めてだった。
今にも飛び跳ねそうな、つやつやの獲れたて桜えび。
さすが“桜色の宝石”と称されるだけの貴重な代物である。

競りが行われている間、たまたま隣に居合わせた漁師さんからお話を伺うことができた。
一時、桜えびが獲れなくなり、価格が高騰したことにより、使い手も離れていってしまったことがあるとか。
「駿河湾産 桜えび」は、私たちも一部の商品でしか使うことができない希少な素材だ。

桜えび漁が解禁されるのは年2回だけ。春漁・秋漁とそれぞれ呼ばれる。
3月下旬~6月上旬に行われる春漁では、年間の約7割を水揚げするといわれている。
地上で桜が散り始めた頃、海中では大量の桜が咲くかのようだ。

桜えびは深海の生き物だということをご存知だろうか。
日が沈むと、水深200~300mにいた桜えびの群れは水深20~30mまで浮上し、
小型の動物性プランクトンを摂餌しにやってくる。
漁師さんたちはこの習性を利用して、夜に漁を行うのだ。

漆黒の海に浮かび上がるキラキラ透き通るような桜えびの輝きは、まさに“桜色の海の宝石”だ。